迷人の日記帳

鉄道写真の撮影、旅の記録、プラレールの改造について書いていきます

サロンカーなにわを撮る(10月8~9日の撮影記録)

※2024年1月1日に発生した能登半島地震において被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心より祈念いたします。

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雷鳥はくたか・加越…「特急街道」とまで言われた北陸本線がこの春、大きな転換点を迎えようとしています。
北陸新幹線 敦賀延伸ー。これに伴い現行の金沢~敦賀間は第3セクター化。現役の特急「サンダーバード」「しらさぎ」は敦賀までの運転となり、事実上、北陸本線は特急街道としての役目を終えます。

5月に初めて福井を旅し、いまさらながらその魅力に気づいてしまった迷人。
いよいよ新幹線開業まで半年を切り、もう一度くらい北陸に行っておきたいと思っていた矢先、サプライズニュースが飛び込んできました。

サロンカーなにわ」運転。

JR西日本が所有する団体列車用客車、「サロンカーなにわ」が北陸本線を走るというのです。おそらくこれがラストチャンス。そう思った時にはもう、ホテルの予約を済ませていました。

そして10月8日、迷人はふたたび福井の地を踏みました。
目的地の手前にそば畑があることを発見し、撮影場所はそこに決定。
降りたら一目散にそこへ向かいました。


到着。一面のそば畑に想像力が掻き立てられます。まずは貨物列車が来たので、適当に一枚。特急亡き後の最速ランナーはおそらく貨物列車なのでしょうね。


次はサンダーバードをアップで。
これもなかなか。正直迷います。

1枚目は広角レンズ、2枚目は望遠レンズなので両立は不可能。
望遠で何とか2かっととれる立ち位置を探して畦道をしばし徘徊しましたが、決めきれないまま踏切が鳴り出し、なにわが現れてしまったではありませんか!


これはまずい!と構えて撮った一枚がこちら。
いや、グッサリ逝ってますやん…。2,3発連写しましたがその後のカットは見事に尻切れ。


車両を追いきれないまま踏切スナップも外し、後追いすらこの始末。
大金はたいてこれはさすがに悔しいどころの騒ぎではありません。

とはいえもう追いかけても追いつけません。明日の自分にすべてを託し、あとはホテルのチェックイン時間まで「サンダーバード」と「しらさぎ」を撮りまくります。


幸いあたりはそば畑が多く、いろいろなカットが撮影できました。
サンダーバードは増結パターンが無限にあり、撮っていて全く飽きが来ないのがいいですね。時々来る「しらさぎ」も回収しつつ、撮影を楽しみました。


夕方からは雨だったので駅で撮影。
編成写真ももちろん大事なのですが、駅に掲げられた特急にまつわる表示も大切。
10分に1本くらいの高頻度でやってくるので、スナップも身構えることなくたくさん撮ることができました。


とてもラッキーなことにホテルの部屋もトレインビュー。
最終のサンダーバードを見送って、眠りにつきました。

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翌日、地元の友人とともにリベンジマッチに挑みます。
車で各所撮影地をチェック。どこもすでに先客多数の状態でしたが、前日よりも広い面積でそば畑を入れられるポイントを発見。ここで撮影することにしました。


まずはサンダーバード


そして普通列車


前走りの貨物が通過していよいよ次が本命です。はたして結果は…


うーん…ちゃんと編成全体は写っていますが、満足かと言われればそうではないような…

正直、不完全燃焼でした。遠征先でこれほどもやもやしたことは過去あまりなかった気がします。しかし、泣いても笑ってもこれでおしまい。帰りの切符は金沢方面に行くコースで買ってしまっているし、敦賀方面に追いかけてUターンし元のコースに戻ることは時間的にできません。悔しさに唇をかみながら友人と別れ、金沢行き満員御礼のサンダーバードに乗って福井を後にしました。

迷人の心を現すようにどんよりと沈んだ空。サンダーバードはどんどん加速し、福井から離れていきます…


やがて北陸ロマンが流れ、列車は金沢に到着。ホームにはIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、七尾線の車両が並んでいました。
かつて「北陸」や「能登」が発着し、「日本海」や「トワイライトエクスプレス」も見られたこの駅に特急列車すら居なくなってしまうと考えると、本当に時代の流れを感じますね。


新幹線の出発ぎりぎりまで、特急を見送ってこの旅のハイライトは終了。
雪解けが始まり新たな緑が芽吹くころ、ふたたび迷人がこの地に降り立つことは果たしてあるのでしょうか…?

(1%くらいの確率で)つづく