迷人の日記帳

鉄道写真の撮影、旅の記録、プラレールの改造について書いていきます

最後の季節―。静岡車両区211系を撮る【春編】

こんにちは。駿河の迷人です。

新年のあいさつからあっという間に3か月もたってしまいました。

あいも変わらず忙しいですが、


お正月は撮り初めのほかにも「お年玉増結」を撮ったり、


月末には夕刻にやってきた遅れのロクゴーに遭遇したり、


2月は久しぶりにドクター東海に遭遇したりと、宣言通り毎月地元で撮り鉄して記録を積み重ねています。


東京でも細々とながら活動。
カシオペア紀行も撮影しました。今年全廃になると宣言されていた東日本の機関車どうやらもうしばらく動くらしく、カシオペアもまだ少し楽しめそうです。


ほかにも開発でビル影ができた高輪ゲートウェイに行ったり、


去就が示唆された海コン列車を撮りに行ったりと、それなりに活動しました。

え、これで3か月分の記事を全部チャラにしようと思ってるだろって…?そ、そそ、そんなわけないじゃないですか苦笑

さて、気を取り直して本題です。

季節はあっという間に過ぎて行き、うららかな春、桜の季節になりました。

実は迷人、この季節を今か今かと心待ちにしていました。今年の春は特別な春。
そう、211系と桜が撮れる最後の春なのです。

桜と一緒に撮影できるのは最長でも2週間、よくて週末4日分しかありません。
来る日も来る日も天気予報とにらめっこして週末が晴れ予報であることを祈り続けました。

東京の桜が満開を迎え、静岡の桜も満開宣言こそ出ていないものの各地それなりに咲きそろっているという状況で迎えた4月7日(日)の朝、さった峠ライブカメラで確認した静岡の天気は…

なんと、曇り…薄日こそ差していますがあまりにも弱い…

とはいえ予報は晴れと宣言されていたので、重い腰を上げて静岡へと向かいます。

最初の目的地は興津。昔から通った撮影地の1本桜がまもなく満開ということで順光の時間を狙っていきました。静岡駅で空を見上げると、心なしかところが先ほどライブカメラで見た時よりも空模様がいい感じ。期待を膨らませて興津へ向かいました。

ところが…


肝心の被写体が現れず。(別の記事でも書きますが)狙っていた列車が211系と313系8000番台の共通運用になっており、この日は運悪くすべて8000番台が充当。成功・失敗を論ずるまでもなく不戦敗となりました。

気を取り直して西へ移動。午後はもう一つの思い出の地、安倍川・用宗エリアで撮影です。


用宗はいつもの新幹線撮影ポイント側から撮るつもりだったのですが、津波避難タワーが解放されていたのでこちらでロケハン。非常にいい構図で撮れることがわかりました。


ちゃんとしたタイミングでシャッターを切れば奥のトラック軍団も隠れてGood
桜も満開だし、こっちを優先すべきだったなぁ…と思いつつ撮影しました。

ある程度撮ったところで安倍川に移動。山側の桜を狙うのでこちらは午後でもよかったのですが…


木が邪魔!
数年前来た時にはあんな木なかったはずなのに…思いのほかうまくいきませんでした。あれこれしているうちにタイムリミットになってしまい、この日は撤収。

かなり不完全燃焼でしたが、これ以上長居すると週明けに控えていた大仕事に支障をきたしそうだったので、泣く泣く静岡を発つことにしました。

週明けの静岡は連日曇りで時折雨と風も出たようす。興津の桜はどうやら力尽きてしまったようでしたが、撮り切れなかった撮影地の桜がかろうじて持ちこたえているという情報をTwitterのフォロワーさんに教えていただき、もう一度静岡に向かう決心をしました。

そして迎えた4月13日(土)先週よりも1時間早い新幹線で静岡に乗り付け、撮影を開始。


まずはどうしてもあきらめがつかなかった興津へ。事前の情報通り桜はほぼ散ってしまっていました。苦し紛れに1枚撮りましたが虚しさが増すだけだと気づき、それ以上はやめました。


気を取り直して次のポイントへ。ずっと気になっていた小川と桜のコラボに挑戦します。構図はいたって普通なのですが、ここの難しさは列車の現れるタイミング。上下線ともに建物で気配が感じられないため、通過までじっと構えて待たなければなりません。


腕をプルプルさせながら何枚か撮りましたが、早くも限界を感じて線路際まで移動。心の準備ができるのとできないのとでは結構ハードルが違い、こちらは気楽に取れました。この画角の作例は見たことがありませんが、川べりに座って電車を眺める少年が見た風景っぽい仕上がりになって、個人的にはお気に入りの一枚になりました。


このあと天気が徐々に下り坂になったため、静岡駅でスナップに変更。
春らしい服を着た人を入れて撮れるといいんですが、そううまくはいかないもので…
「春と秋は平成でサ終した」なんて言われるくらい極端な暑さ寒さが続くようになった昨今、自然も人も食べ物も、なかなか春モノ・秋モノはとりづらくなったと思います。

翌日も朝から撮影予定のため、早めに撤収しました。

翌14日(日)、予報通り改正の空の下、用宗駅に降り立ちました。
先週順光で撮れなかった用宗カーブのリベンジのためです。


下りが順光になるまでの時間は上り列車を撮影。朝早い時間にここに来ることもそうそうないので、1つ1つ丁寧に撮っていきます


この日は偶然にも上り方に211系が付いた運用が3連続。ここまでの運のなさを取り返すかのような引きの強さです。

下り順光の時間になったので移動。


前回行った津波避難タワーに上ろうと思ったのですが、その途上で良さそうな場所を発見したので1枚。どこまでアップにするか悩みましたが、ダイナミックに切り取ってみました。

そして本命の避難タワーからのカット。残念ながら手前の桜はほぼ散ってしまっていましたが、代わりに先週咲いていなかった後ろの桜が開花。かろうじて救われました。


公園の外に出るとつつじの花が。早くも次の季節の足音が聞こえていました。

あれこれ撮っているうちに、気づけば時間は昼下がり。タイムリミットを考えると次が最後の場所になりそうです。


迷人が最後の舞台に選んだのは興津川。回数こそ少ないものの思い出が詰まった場所。定番は昼前の下り構図ですが、先週車窓から見えた河川敷の桜並木が気になって、この日は対岸の上り側へ。お目当ての場所はすでに散っていましたが、上流にまだ咲き残った木を発見。2日間歩き通しでもう足が棒のようになっていましたが、ここまで来てあきらめるわけにはいきませんでした。


たどり着いた場所からは興津川が太平洋へと注ぐ景色も。青い空と清い流れのもと、211系が走っていきます。とてもラッキーなことにこの時間帯は上下合わせて6本が立て続けに通過するゴールデンタイム。手を変え品を変えいろいろな構図に挑戦することができました。

 

そして、いよいよ最後の一本。

一番きれいに咲きそろっている場所を選んでシャッターを切りました。
最後の最後にファインダーに飛び込んできたのは6連の211系。往年の併結運転のシーンを桜とともに収めることができました。

やり残したことも数あれど、決して無駄ではない、充実した3日間でした。

さようなら春―。季節は初夏へと移ろいます。

撮り初め(2024年1月1日の撮影記録)

この度の能登半島地震において被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

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清々しいまでの快晴で迎えた2024年最初の朝。
初日の出を見ながら私は「今日は存分に撮り鉄してやろう!」と決めていました。

315系の静岡エリア投入時期が正式に報道発表され、いよいよ211系の引退までのカウントダウンもスタート。このような状況下で今日の貴重な晴れ間を逃すわけにはいきません。


まずはいつものポイントで撮影。自転車圏内にこんなにいいスポットがあることを改めてありがたいなと思いつつシャッターを切りました。


つづいて用宗に移動。富士山が正面に見える素晴らしい立地。ホーム端から、跨線橋から、惜しみなくシャッターを切りました。


長期休み限定だというGG編成単行回送も撮影。こうやって切り取ると、まるで身延線で撮っているかのようですね。


改札を出て静岡市が一望できる場所からも撮影。
編成かぶりつきから俯瞰まで、撮れるものはすべて撮る姿勢で挑みます。


さらに富士山の天候が持ちそうなことを確認して富士川駅へ。
昨年5月に及第点の写真は撮っていますが、冠雪レベルが桁違いなので再挑戦。
チャレンジ2本目にしてこれ以上ない写真が撮れて感極まりそうになりました。


その後も粘りましたが、やはり欲張るのは今年もNGのようで山影と長く伸びた架線柱の影でノックアウト。富士山にもいつの間にか雲がかかってしまい、あえなく終了となりました。

そして最後に静岡駅でスナップを、と思って下り列車に乗った矢先、車内に緊急地震速報が鳴り響き、能登で大きな地震津波警報が出ているという情報が入ってきました。
幸いにも東海道線は止まらず無事に最寄り駅まで帰って来られたものの、帰宅して見たテレビの映像には言葉を失いました。「今年もいい1年になるといいですね」なんて話をつい数時間前までしていたのにー。
20年生きていてこれほどまでに日常の尊さを考えさせられた元日はありませんでした。


翻って、「いつ失われてもおかしくない日常風景」を記録する写真の大切さに気づかされた日だったようにも思います。

今年、静岡の東海道線は大きな変化が起きる年になります。自分が慣れ親しんだ風景が消えてゆく1年になるでしょう。ひとつひとつのシーンを脳裏だけでなく記録として焼き付けるためにも、今年は去年以上に静岡に足を運ぶ決意です。

1枚でも多く思い出を刻むー。勝負の1年、開幕です。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2023年撮り納め(12月30日の撮影記録)

こんばんは。駿河の迷人です。

何もかもを中途半端にしたまま2023年があと数時間で終わろうとしています…

いや~今年は去年以上になにも終わっていない。年賀状も4枚書くはずのところ、2枚の下書きをさっきようやく終えたところです(1枚買い忘れてたことにさっき気付いたなんて、口が裂けても言えません)。

まぁ今年書ききれなかったブログのネタは、きっと来年の自分が頑張って記事にしてくれるだろうということで(コラそこ!なんかいつぞやも聞いたことあるぞ、とか言わないの!)とりあえず年を跨がないうちに年末のご挨拶とさせていただきます。

今年は本当に、本当に早かった。ついこの間新年の挨拶をしたかと思えば、うだるような暑さに○にそうになりながら夏を超えて、あっという間に年末のドタバタに巻き込まれて仕事も終わらぬままに仕事納めの日を迎えてしまいました。
社会人3年目ということもあり、ようやく自分一人で仕事を進められるようになったのは良かったのですが、そのぶん仕事に熱量を使い過ぎてプライベートがおろそかになってしまった感は否めません。今年撮影に出かけられたのは月に1,2回程度。ときどき遠出もしましたが、日常の撮り鉄活動が足りず写真の出来は毎回ズタボロ。リフレッシュのはずがストレスを抱えて帰路につく回ばかりでした。

たぶんこのままだといずれ限界を迎えてしまうので、来年はワークライフバランスをしっかりとりながら生活していこうと思います。

前置きが長くなりましたのでこのへんで、今年の〆の一枚を。

2023年最後の1枚は313系8000番台にしました。

突如静岡に転入してきて早1年。地元ではすっかりおなじみになったようですね。
もっとも、たまにしか帰らない迷人は未だに特別感を抱いてしまいますが…

しかし、そうこう言っている間に中京からは次の転属組がやってきて身延線に投入されるとのうわさも。来春からはいよいよ315系の投入もスタートするほか、ダイヤの抜本的な見直しもおこなわれるとのことで、大きな変化が起きる1年になりそうです。
迷人が見慣れた静岡の日常もあと少しで見納めになってしまうと思うと、なおさらいま、撮れるときに撮っておかねばならないという気持ちになりますね。ダイヤ改正まで残り3か月弱、可能な限り静岡に足を運んで日々の記録を積み重ねたいところです。

何はともあれ、本年も拙ブログをご覧いただき、誠にありがとうございました。
来年はもう少し趣味に時間を使ってブログの更新頻度も上げたいと(今年書けなかったネタもこっそり更新したいと)思いますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

PFを追って(11月4日の撮影記録)

またまたご無沙汰でした。駿河の迷人です。

気づけば年の瀬。このまますべてを放置して年を越してしまう前に何とか1トピックでもという思いで、クリスマスソングを聞きながらこの記事を書いております。

さて今回は11月初旬の撮影記録。やっとうだるような暑さも落ち着いて外に出やすくなったこの日、関東のPFの集中撮影に挑戦することにしました。


まずは4092レ。宇都宮タからやってくる海上コンテナ満載の列車です。
小柄なPFと40フィートの大型コンテナのデコボコ感が癖になります。

この日はすっかりおなじみになった国鉄色の2085号機(あとで調べたら最終全検機なのですね)が登板。
足元の草と架線柱をかわすのに必死になって危うくパンタを切るところでした。
バリアングルモニターは便利な一方、どっち向きに動かせば自分の撮りたい画角になるのか直感的にわからなくなるのがよくないですね(練習しろ)


ダイヤの都合上、側線で待機するので迷わず追撃。川崎新町で2発目を狙います。
駅はすでに先客多数。ここでもバリアングルモニターをフル活用です。


撮影後はすぐに移動!今度は武蔵野線船橋法典にやってきました。
ホームに向かって緩やかに広がった線路のおかげでとても編成写真が撮りやすくなっています。しかし、ここでも夏に急成長した?雑草が足回りに絡まる絡まる…


なんとか機関車部分は回避できるポイントを発見したのでそこでパチリ。
この4097レは日によって積載の良し悪しが激しく、この日はとても良いほうでした。
海浜幕張?もいい感じに撮れるらしいので、今度はそっちでとってもいいかもしれませんね。


つづいて吉川へ。いつの時代も大人気の吉川インカーブで8685レを狙います。
しかし待てど暮らせど来る気配なし。目撃も上がりません。
どうやら土日は運休のようです。


仕方ないのでEF210のタンカートレインを載せてお茶を濁しておきましょう。
なかなかこんな画角で撮らないのでイマイチ切り位置が迷走していますが、そのうち慣れるでしょう。(ホントかよ)


その後は川崎界隈に戻って翌日に備えてのロケハン。いろいろ歩いて回りましたが、どこもイマイチでただ疲れただけでした。とりあえず偶然来たPF貨物をパチリ。もはや更新色に会う確率のほうが低いという事実。数年前にだれが予想できたでしょうか…

ここからさらに4072レを撮りに移動しようかとも思いましたが、平日の仕事の疲労もたまっていたのでここで撤収(という割には夕食取った後にもう1回出掛けなおしているんですが←え?)。久しぶりの撮影活動で勘を取り戻すのが精一杯でしたが、記録が増えただけ良しとしましょう。

先日明らかになった2024年ダイヤでPFの運用大幅減の可能性も見えてきました。

もうすでに手遅れ感もありますが、一つ一つ丁寧に記録を積み重ねたいところです。

サロンカーなにわを撮る(10月8~9日の撮影記録)

※2024年1月1日に発生した能登半島地震において被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心より祈念いたします。

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雷鳥はくたか・加越…「特急街道」とまで言われた北陸本線がこの春、大きな転換点を迎えようとしています。
北陸新幹線 敦賀延伸ー。これに伴い現行の金沢~敦賀間は第3セクター化。現役の特急「サンダーバード」「しらさぎ」は敦賀までの運転となり、事実上、北陸本線は特急街道としての役目を終えます。

5月に初めて福井を旅し、いまさらながらその魅力に気づいてしまった迷人。
いよいよ新幹線開業まで半年を切り、もう一度くらい北陸に行っておきたいと思っていた矢先、サプライズニュースが飛び込んできました。

サロンカーなにわ」運転。

JR西日本が所有する団体列車用客車、「サロンカーなにわ」が北陸本線を走るというのです。おそらくこれがラストチャンス。そう思った時にはもう、ホテルの予約を済ませていました。

そして10月8日、迷人はふたたび福井の地を踏みました。
目的地の手前にそば畑があることを発見し、撮影場所はそこに決定。
降りたら一目散にそこへ向かいました。


到着。一面のそば畑に想像力が掻き立てられます。まずは貨物列車が来たので、適当に一枚。特急亡き後の最速ランナーはおそらく貨物列車なのでしょうね。


次はサンダーバードをアップで。
これもなかなか。正直迷います。

1枚目は広角レンズ、2枚目は望遠レンズなので両立は不可能。
望遠で何とか2かっととれる立ち位置を探して畦道をしばし徘徊しましたが、決めきれないまま踏切が鳴り出し、なにわが現れてしまったではありませんか!


これはまずい!と構えて撮った一枚がこちら。
いや、グッサリ逝ってますやん…。2,3発連写しましたがその後のカットは見事に尻切れ。


車両を追いきれないまま踏切スナップも外し、後追いすらこの始末。
大金はたいてこれはさすがに悔しいどころの騒ぎではありません。

とはいえもう追いかけても追いつけません。明日の自分にすべてを託し、あとはホテルのチェックイン時間まで「サンダーバード」と「しらさぎ」を撮りまくります。


幸いあたりはそば畑が多く、いろいろなカットが撮影できました。
サンダーバードは増結パターンが無限にあり、撮っていて全く飽きが来ないのがいいですね。時々来る「しらさぎ」も回収しつつ、撮影を楽しみました。


夕方からは雨だったので駅で撮影。
編成写真ももちろん大事なのですが、駅に掲げられた特急にまつわる表示も大切。
10分に1本くらいの高頻度でやってくるので、スナップも身構えることなくたくさん撮ることができました。


とてもラッキーなことにホテルの部屋もトレインビュー。
最終のサンダーバードを見送って、眠りにつきました。

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翌日、地元の友人とともにリベンジマッチに挑みます。
車で各所撮影地をチェック。どこもすでに先客多数の状態でしたが、前日よりも広い面積でそば畑を入れられるポイントを発見。ここで撮影することにしました。


まずはサンダーバード


そして普通列車


前走りの貨物が通過していよいよ次が本命です。はたして結果は…


うーん…ちゃんと編成全体は写っていますが、満足かと言われればそうではないような…

正直、不完全燃焼でした。遠征先でこれほどもやもやしたことは過去あまりなかった気がします。しかし、泣いても笑ってもこれでおしまい。帰りの切符は金沢方面に行くコースで買ってしまっているし、敦賀方面に追いかけてUターンし元のコースに戻ることは時間的にできません。悔しさに唇をかみながら友人と別れ、金沢行き満員御礼のサンダーバードに乗って福井を後にしました。

迷人の心を現すようにどんよりと沈んだ空。サンダーバードはどんどん加速し、福井から離れていきます…


やがて北陸ロマンが流れ、列車は金沢に到着。ホームにはIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、七尾線の車両が並んでいました。
かつて「北陸」や「能登」が発着し、「日本海」や「トワイライトエクスプレス」も見られたこの駅に特急列車すら居なくなってしまうと考えると、本当に時代の流れを感じますね。


新幹線の出発ぎりぎりまで、特急を見送ってこの旅のハイライトは終了。
雪解けが始まり新たな緑が芽吹くころ、ふたたび迷人がこの地に降り立つことは果たしてあるのでしょうか…?

(1%くらいの確率で)つづく

国境探検(9月23日の撮影記録)

(まさか、2024年にこの記事を1から書いているなんて…信じられないでしょう?)

こんにちは。駿河の迷人です。

酷暑もだいぶ収まってようやく外に出やすくなった(と記憶している)秋口のこの日、ふと思い立って久しぶりに水上へと足を運ぶことにしました。

迷人にとっては2021年5月のゴールデンウイーク以来2年半ぶりの訪問となります。


まずは上野東京ラインに揺られて高崎駅に到着。すぐに乗り換えて水上へと向かいます。前回は八高線経由だったため東日本の211系は初乗車。ゆったり走っていることもあってか、5000番台と比べて静かでした。


あっという間に水上駅に到着。さすが谷川岳のふもと。空気が完全に秋です。


先行していたSLを渋川駅で追い抜いたので入線シーンを撮影。
本日の牽引機はC61 20でした。D51 498と並ぶ高崎の看板車両。副灯とスノープロウで引き締まった表情が凛々しいですね(写ってないやんけ)。


入線後しばらくは撮影タイムになりますが、ここでサプライズゲストが登場!
JR東日本の豪華クルーズトレイン、TRAIN SUITE四季島です。
ダイヤも経路も非公開のこの列車。こうして並ぶのはおそらく稀なのでしょうね。


四季島発車後、SLは客車を切り離してターンテーブルへ。機回ししている間にこちらも移動して、旋回シーンをばっちり確保できました。この角度から見るSL、結構好きです。


方向転換を終えるとSLは待機場所へ移動。これで午前中のメインイベントは終了です。

さて、前回はここで焼きカレーを食べてSLに乗って帰りましたが、今回は趣向を変えて水上よりもさらに北へ。上越国境を目指します。


国境地帯を走る得体の知れない新型電車、E129系が前々から気になっていたので、この機会に乗ってみることに。とはいえあまり遠くまで行くと新幹線で帰ってこなければならなくなるので、今回は群馬県最後の駅となる土合を目的地に設定!
12時半、いよいよ国境に向けて発車です。

川端康成の小説の題材にもなった上越国境。何度も利根川を越え、ループ線を上り、ついに越後の国へと続くトンネルに突入します。


とはいえ意外と早いタイミングで電車の旅は終了。あっという間に土合駅に到着しました。
ホームに降りるとひんやりとした空気があたりを包み、迷人が乗ってきた長岡行きの普通列車の音がしばらくの間、トンネルの向こう側から聞こえていました。


この土合駅は日本一深いところにある駅として知られ、出口にたどり着くには約500段の階段を上る必要があります。

気合を入れて、いざ勝負!

一段一段、無理のないペースで登っていきます。


最初は何ともなかったのですが、200段目あたりからじわっと効いてきて、300段目を迎えるころには、10段ごとに設けられた踊り場で立ち止まらないと厳しい状況に…
やはり1日の大半をデスクワークで終えているような迷人のような人間は定期的にジムに通わないとダメなのかもしれません。


それでもめげずに前進。何とか500段を上り切りました。


外に出ると水上駅よりも涼しい風が吹き、一瞬霧雨も。谷川連峰の懐に入ったのだなぁと実感できる瞬間でした。

さて、時刻は14時過ぎ。朝からほとんど何も食べていないので、さすがの迷人もそろそろお腹が空いて倒れそうです。


偶然にも土合駅にカフェが併設されていたのでここでランチにすることにしました。
駅ナカカフェ?「モグラ」。かつての駅事務室をカフェに改装して営業しているようです。


中に入ると昔ながらの雰囲気満載。土合駅最盛期のころの時刻表や、駅名票なども飾られていました。そんなゆったりとした時間が流れる中で食べるホットサンドは疲れた体に沁みました~。

この日の谷川岳は天気が下り坂。帰りの列車が着くころにはあたり一帯が雲に覆われ、上着がないと寒いほどでした。E129系に乗り込み、ふたたびループ線を通って水上へと下ります。


そこからは再び211系で高崎へ。途中渋川駅で往路よろしくSLを追い抜いたので、途中下車して迎え撃つことにしました。突然のゲリラ豪雨に見舞われましたが、通過時は小康状態で何とかとらえることができました。

うーん…(SLが走っているというその事実だけでもとてもありがたいことなのですが)やはりステンレスボディの通勤電車が日常的に行き交う路線で往年のカッコよさを引き出すのは難しいものですね…それにプラスして全身真っ黒なので、カメラの設定もわからない。迷人がカッコよく蒸気機関車を撮ることができる日は果たしてやってくるのでしょうか…。

高崎到着後は慌ただしく乗り換えて、SLの引き上げを眺める暇もなく帰宅の途に。

今回は移動時間がほとんどの旅でしたが、土合駅の雰囲気はトンネル然り、カフェ然り、また来たくなるものがあったので時間を見つけて再訪したいと思います!(今度は上越国境を越えたい…)

それではまた。

「静岡で」撮る(8月12日の撮影記録)

こんにちは。駿河の迷人です。

え、もう前回の投稿から3か月経ったんですか…?

本当に1日24時間サイクルで動いているのか疑わしいレベルで早いですね。

なんだか外の空気も9月に入ってガラッと秋めいてきてしまって、油断すると夏の記録を全部なかったことにしそうなので、とりあえず1つ爪痕を残しておきましょうか…

ということで今回はお盆の帰省の時の撮影行をお届け。
お盆期間にもかかわらず甲種の設定があるとの情報をキャッチした迷人。せっかく真夏の青空と入道雲が見えたので、それとコラボできる場所で撮りたいな~と思いちょっくら清水まで出かけることにしました。
真夏の太陽光線が降り注ぐなか、自転車をかっ飛ばします。


到着。期待した入道雲伊豆半島の向こう側まで後退してここからは見えませんでした。静岡市内って本当に入道雲を大きく画角に収められるポイントがないんですよね…
気流の関係なんでしょうけど、昔は出てたと思うんだけどな…

いずれにせよ側面にしっかり日が当たるのは予想通り。
ここで狙うことにしました。


待つこと20分、姿を現しました!
長かった丸の内線の新車導入もあと少しで終わりとのこと。
ここに来て編成写真にこだわらないかっとが増やせてよかったです。

さて、撮るもの撮ったので撤収。
また自転車を爆走させるつもりだったのですが、走り出してすぐ異変が…
普通の道を走っているはずなのに、自転車が規則的にガタッガタッとジャンプするのです。おまけになんだか進みが悪い。

これはもしや、と思って後輪をつまんでみると…見事にスッカスカ!!

やっちまいました。どうやらパンクしたようです。
興津まで行かなくてよかった…と思う一方、それの2/3くらいまでは来ているという事実に軽く絶望しました。

ここから、帰れるのか…???

外気はまだ35℃以上の酷暑。間違いなく家にたどり着く前に〇んでしまいます。

しかしこの非常事態において、迷人はあろうことか電車のことを頭の片隅で考えていました。

歩いて帰るなら、あの場所でブツ6のリベンジができるのでは…?


絶望の淵にあっても電車のことを考える。これぞ撮り鉄の鏡です(違)
そう、さかのぼること1か月前、Twitterの情報を手掛かりにチャレンジした清水-草薙間のこのポイント。当時は立ち位置を見つける前に時間切れになってしまい、このありさまに。
通過時刻も遅めで「ちゃんと陽のあるうちにリベンジしたいな~」と思っていたので、この際ゆっくり引き返してこれを撮りながら帰ることにしました。

ところどころでコンビニやスーパーによってクールダウンしつつ南下。
そして・・・


通過十分ほど前に到着して撮影。決まりました!
ずっと追い求めていたこの場所のバリ順!これくらいのプラスがなければパンクのマイナスは相殺されないですね。1か月越しの念願が叶って良かったです。

この後近くのコンビニでご厚意で空気入れを貸してもらい、一時的にタイヤも復活。
空気が抜けきらないうちに爆走して帰宅しました。一時はどうなることかと思いましたが、何とかなってよかったです。
去年は根府川で死にかけましたが、今年の死にかけた大賞はこれでしょうね…本当に毎年毎年「夏の撮り鉄は命がけ」みたいなジンクス作りたくないんですけどね…
何とかなる体力を次の夏まで維持するのが、当面の目標といったところでしょうか。

何はともあれ無事にまたひとついい写真が撮れて何よりでした。
台風で1日早く東京に戻らなければならなくなったこと以外は良いお盆休みだったと思います!

それでは、また。